妊婦血液で胎児のダウン症診断...国内5施設で
妊婦の血液で、胎児がダウン症かどうかがほぼ確実にわかる新型の出生前診断を、国立成育医療研究センター(東京)など5施設が、9月にも導入することがわかった。
妊婦の腹部に針を刺して羊水を採取する従来の検査に比べ格段に安全で簡単にできる一方、異常が見つかれば人工妊娠中絶にもつながることから、新たな論議を呼びそうだ。
導入を予定しているのは、同センターと昭和大(東京)、慈恵医大(同)、東大、横浜市大。染色体異常の確率が高まる35歳以上の妊婦などが対象で、日本人でのデータ収集などを目的とした臨床研究として行う。保険はきかず、費用は約20万円前後の見通しだ。
検査は、米国の検査会社「シーケノム」社が確立したもので、米国では昨年秋から実施。妊婦の血液にわずかに含まれる胎児のDNAを調べる。23対(46 本)ある染色体のうち、21番染色体が通常より1本多いダウン症が99%以上の精度でわかるほか、重い障害を伴う別の2種類の染色体の数の異常も同様にわ かる。羊水検査に比べ5週以上早い、妊娠初期(10週前後)に行うことができる。
(2012年8月29日10時04分 読売新聞)
私自身、遺伝子の異常で産まれてきた身体なので、身につまされるニュースでした。ある意味、当事者でもあるので、正直、色々と考えてしまいます。
もし、私が誰かと結婚して、子どもが授かったとしたら、3/4の確率で同じ障がいを持って産まれてきます。私の病気も胎内でわかりますし、体外受精で産み分けも出来ます。韓国では既にやっているし、同じ病気をもったタレントが産み分けで健康な赤ちゃんを授かったというニュースが流れたりもしています。そして、この技術は、日本でもやろうと思えばできる技術で、隠れてやっている病院もあるのではないかとも言われています。
自分自身、辛い思いをしてきたから、子どもも同じ目にあうことが、本当に良いのかどうか、正直、迷うことでもあるし、それは、母親となる人ととことん話し合うことになるだろうと思っています。
でも、そうやって考えていても、やっぱり、自分自身の中から出てくる答えは、「順番が逆だ」なのです。医療技術だけが勢いよく発展してしまっている。なのに、社会環境や人の生き方、精神レベルは、そこにちゃんと追いついていない。医療技術をこういう形で使う前に、社会環境そのものや、人の生き方、価値観そのものを変えることの方が先だと思うのです。
親であれば、「健康な子どもを産みたい」という気持ちはわからないわけではない。だけど、でも、それ以前に、どんな命であってもかけがえのない存在であるという原点に達していないことも事実であり、その部分をしっかりと達していないうちに、医療という目線のみで、判断されて、区分けされてしまうことが、どのような事態を引き起こすのか、、、、正直、ゾッとします。
今、現時点でさえ、ダウン症などわかっても産むことを選択した家族に、ソーシャルワーカーなどとっかえひっかえ家に訪れ、堕ろすようにとしつこく迫られるという話をまことしやかに聴いたりします。もちろん、そうやって説得されるのは、今の社会環境が、障がい者に対して、優しくないし、辛い現実を突きつけられるからということもあるのでしょうし、お金もかかるし、大変な思いをするからというのもあるのでしょうが、優しくない、冷たい社会環境があること自体がおかしいのであって、障がいをもった子が産まれることが悪いわけでもなんでもないのです。その部分を本末転倒状態で押しつけること自体、おかしい話なのです。
「医療」というものを否定するつもりは、全くないのだけど、それ以前に、命とは、人間とは、生とは、死とは、、、その部分をしっかりと見つめられる世の中であってほしいし、それをなくして、「医療」というものが存在して欲しくないとそう思います。
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妊婦の血液で、胎児がダウン症かどうかがほぼ確実にわかる新型の出生前診断を、国立成育医療研究センター(東京)など5施設が、9月にも導入することがわかった。
妊婦の腹部に針を刺して羊水を採取する従来の検査に比べ格段に安全で簡単にできる一方、異常が見つかれば人工妊娠中絶にもつながることから、新たな論議を呼びそうだ。
導入を予定しているのは、同センターと昭和大(東京)、慈恵医大(同)、東大、横浜市大。染色体異常の確率が高まる35歳以上の妊婦などが対象で、日本人でのデータ収集などを目的とした臨床研究として行う。保険はきかず、費用は約20万円前後の見通しだ。
検査は、米国の検査会社「シーケノム」社が確立したもので、米国では昨年秋から実施。妊婦の血液にわずかに含まれる胎児のDNAを調べる。23対(46 本)ある染色体のうち、21番染色体が通常より1本多いダウン症が99%以上の精度でわかるほか、重い障害を伴う別の2種類の染色体の数の異常も同様にわ かる。羊水検査に比べ5週以上早い、妊娠初期(10週前後)に行うことができる。
(2012年8月29日10時04分 読売新聞)
私自身、遺伝子の異常で産まれてきた身体なので、身につまされるニュースでした。ある意味、当事者でもあるので、正直、色々と考えてしまいます。
もし、私が誰かと結婚して、子どもが授かったとしたら、3/4の確率で同じ障がいを持って産まれてきます。私の病気も胎内でわかりますし、体外受精で産み分けも出来ます。韓国では既にやっているし、同じ病気をもったタレントが産み分けで健康な赤ちゃんを授かったというニュースが流れたりもしています。そして、この技術は、日本でもやろうと思えばできる技術で、隠れてやっている病院もあるのではないかとも言われています。
自分自身、辛い思いをしてきたから、子どもも同じ目にあうことが、本当に良いのかどうか、正直、迷うことでもあるし、それは、母親となる人ととことん話し合うことになるだろうと思っています。
でも、そうやって考えていても、やっぱり、自分自身の中から出て
親であれば、「健康な子どもを産みたい」という気持ちはわからな
今、現時点でさえ、ダウン症などわかっても産むことを選択した家
「医療」というものを否定するつもりは、全くないのだけど、それ